生物学翻訳、学術論文翻訳、環境翻訳担当の平井です。
第二次世界大戦後の軍事的優位性は航空用エンジンの優位性が握っていると言われ、先進国で急速に発展しました。軍用で培われた技術がやがて民間用にも波及し、応用されています。C5Aギャラクシン輸送機用のエンジン受注競争に敗れたプラットおよびホイット2社がそのエンジンをジャンボジェット機用に転用し、ジャンボ機が実現したのは有名な話です。
ターボジェット(turbojet)はタービン排気ジェットによる推進力(propulsion)を利用する形式で、タービンは圧縮機(compression machine)の駆動用のみで外部出力としては取り出しません。かつて航空機用の主流を占めていましたが、今ではターボファンがとって代わっています。
ターボファンは圧縮機の駆動用タービンの後ろにもう一つタービンを設け、これでエンジンの一番前に配置したファンを駆動する形式です。このファンによって吸い込まれた空気は、一部は圧縮機に導かれて燃焼に用いられますが、残りは外側をバイパスして後方へと排出され、推進力の一部となります。
ターボシャフトの場合は前のエンジンとは異なり、推進力は使わず、タービンの回転を動力としてのみ利用する形式です。ヘリコプターのロータ駆動用として使用します。ターボクロップはタービンの回転軸を前方に延長し、その先端に取り付けたプロペラの回転で推進力を発生させる形式で、排気による推進力も利用していますが比率としては少ないです。プロペラでは速度での制約があるため、最近では高バイパス比のターボファンに代わりつつあります。
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