翻訳家によるコラム「分子生物学・バイオ技術・環境コラム」

高橋翻訳事務所

分子生物学・バイオ技術・環境コラム

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2013/02/27
医薬品の包装形態

生物学翻訳、学術論文翻訳、環境翻訳担当の平井です。

日常使う医薬品には、散剤(powder medicine)、錠剤(tablet)、薬液(medicinal solution)など様々な形態があり、他にも塗り薬(topical cream)、注射薬(injection drug)や入院時に使う輸液(infusion solution)などがあります。これらの医薬品は厚生省の定めた「安全性試験ガイドライン」に基づく保存試験に合格したものです。一般的な製剤は、1年間の長期保存試験や40℃で半年間の加速試験(accelerated test)が義務付けられており、このような過酷な条件でも薬剤の効果が落ちないような包材の酸素遮断性や遮光性(light blocking)、防湿性(dampproof)に優れた包装(packing)が行われています。

医薬品の包装は、薬を間違えないように、使いやすく安全にということが大切で、表示しなければならない項目が薬事法(Pharmaceutical Affairs Act)で定められています。また、医薬品の製造販売業者(MAH:Marketing Authorization Holder)は医薬品を収めた容器または被包に封を施さなければならないこと、封を開かなければ医薬品を取り出せないこと、封は開封後原型を復すことができないように施すことが定められています。

錠剤の包装にはPTPによる包装がよく用いられています。この包装形態は、医薬品を長期に安全に保存する上で必要なすべての要求事項を満たしている上、包材にはアルミ箔(aluminum foil)と酸素遮断性、水蒸気遮断性に優れたプラスチックシートが用いられています。

医薬品の包装に関しては特に「間違えない」、「使いやすい」という特性も重要になります。


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