翻訳家によるコラム「分子生物学・バイオ技術・環境コラム」

高橋翻訳事務所

分子生物学・バイオ技術・環境コラム

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2013/02/19
放射エネルギーの反射、マイクロ波は電子レンジで熱になる

生物学翻訳、学術論文翻訳、環境翻訳担当の平井です。

熱伝導(heat conduction)では物体を構成する原子が肩たたきのように隣の原子からさらに隣の原子に熱を伝えています。その熱は原子を構成する周辺の電子の運動によって伝えられていくために物体を構成する原子の種類によって熱移動速度は異なります。これに対して、放射熱(radioactive heat)は離れた物体間で熱移動が行われ、その中間に媒体は必要ではありません。何らの物質の移動もなくて熱が伝わるのはエネルギーの保存の法則に違反することになります。

太陽から地球に到達する放射熱はフォトンと呼ばれる粒子が高速で伝播してくる現象で、それも電波の姿で伝わってきます。すなわち、電磁波(electromagnetic wave)として伝えられるために太陽光はいろいろな波長を有しており、プリズム(prism)で分光することによって赤、橙、黄、緑、紫のように色分けができますが、これは人間の目の特性でそうなるだけですべての色が混ざっています。それも人の目では分別できない波長の長い赤外線、短い紫外線(ultraviolet rays)、それに電波のように長い波長、X線のような短い電磁波も混ざっています。物体が高温になるにつれて放射する光の強さと分布する波長の領域が変化します。

すなわち、放射熱の波長が高温になるにつれて波長の短い光を放射しています。物体に照射された電磁波は表面で反射され、内部に吸収されて透過するエネルギーになります。


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