翻訳家によるコラム「契約書・政治経済・アート・スポーツコラム」

高橋翻訳事務所

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2010/12/06
少年に対する死刑判決について

契約書翻訳、経済翻訳、政治翻訳、スポーツ翻訳担当の佐々木です。

今回のテーマは裁判員裁判で少年に対して出された死刑判決(death sentence)についてです。

今年2月に宮城県石巻市で発生した事件について、2人を殺害し、1人に重傷を負わせた少年に対して仙台地裁は死刑を言い渡しました。裁判員裁判(citizen/lay judge system)で少年に死刑判決が出た初めてのケースです。近年は少年犯罪(juvenile crime)の厳罰化が進んでいますが、その流れに沿った判決であり、今後の裁判員裁判にも影響が出ることが予想されます。

裁判では量刑が焦点となりましたが、判決は犯行の様子について「執拗かつ冷酷で、残忍さが際立っている」と厳しく指摘しています。また、少年の反省態度は、「表面的」、「深みがない」とし、「更生の可能性は著しく低い」と判断した結果、極刑を回避する理由は見当たらないという結論に達しました。

少年の凶悪事件が相次いだため、少年法(Juvenile Law)は2000年に改正され、16歳以上の少年が故意に人を死亡させた場合は原則として刑事裁判(criminal trial)にかけられるようになりました。今回の判決も、被告の年齢について、「死刑を回避する決定的な事情とはいえない」と指摘しています。

判決後に記者会見を行った裁判員は、死刑判決を決めることに大きな重圧を感じたと話していましたが、今後は裁判員の精神的なアフターケア(aftercare)も充実させる必要があるでしょう。


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